ソニーTC-D5Mカセットデンスケ(その144) 機能動作完全 調整済み きれいSONYの最後のアナログデンスケです。単1乾電池2本を含んで1.7kgと軽く、本格的な生録に大変重宝しました。自分がこの機種を初めて入手したのは1989年の正月でした。昭和から平成に変わった頃です。自分たちの合奏の録音のために毎週持ち歩くのが苦にならない大きさと重さでした。さらに回転速度が安定しているのでダビングなどにも重宝した覚えがあります。今回のTC-D5Mは最近入手したもので、録音も再生もできるものでしたが、お決まりの早送りが出来ず、巻取りが弱くオートシャットオフが利きませんでした。録音は左右とも出来ましたが、右chはメータも振れず、再生時も録音モニター時も音が出ませんでした。最初にメカを分解して調べたところ、シャットオフメカニズムの繰り返し動き続けるプラスチックパーツが完全に軸に固着していました。分解してクリーニングし、軽快に動くようになりました。メインベルトを新品の40φx0.95Tに交換しました。さらにアイドラーのタイアを研磨しました。これで巻取り力が強くなり動作が安定しオートシャットオフも安定して効くようになりました。早送りに関してはアイドラアーム軸の固着でしたので軸に注油して解決しました。右chのメータが振れず音が出ない問題は回路を詳細にチェックしていくと、ドルビーIC501の9番端子からバッファーアンプQ205のベースにつながる途中のコンデンサーC522,4.7μF/10Vのプラス極側の基板の半田にひびが入って導通が無くなっていました。半田付けをし直して無事メータが振れるようになり再生音も出るようになりました。モニターボリュームはわずかなガリがありましたのでCAIG DeoxIT D5でクリーニングしました。録音ボリュームはガリがありませんでした。電池室や電極はきれいです。電池室のウレタンは交換しました。出品にあたり全機能をチェックしました。外部6V直流電源、電池（単1型2本）のいずれでも問題なく機能します。マイク録音、ライン録音、再生、早送り、巻き戻し、ノイズリダクション、テープセレクター、マイクアッテネーターなどすべての機能が完全です。テープスピードも正確に調整しました。録音再生時ともオートシャットオフは完全です。録音再生のレベルもほぼ一致し、左右のレベルも良くそろっています。400Hz信号を0dBで録音した場合ノーマルテープもクロムテープもメタルテープも左右とも0dB～1dB付近で再生しました。内臓スピーカーも鳴ります。ヘッドフォン端子もOKです。カウンターやメータの動きもOKです。メータ照明もOKです。現在は録音ボリューム、モニター（スピーカー）ボリュームにガリはありません。外見的には使用感は多少ありますがかなりきれいなものです。アクリル窓のきずは少しあります。後ろの防振ゴムの部分は大変きれいです。入出力端子もきれいです。ステレオにつないでグレングールドのバードのCDの録音と再生をクロムテープを使って行いましたが、大型のカセットデッキと比べても遜色のない良い音で録音再生できました。武久源造のバッハ、パーセル、チェンバロの珠玉のアリア集「シフォーチの別れ」のCDを録音再生しましたが、高域の伸びたさわやかなチェンバロの音に驚きました。ホグウッドのバッハのヴァイオリンコンチェルトのCDのAR-4xスピーカーからの再生音をマイクを使ってクロムテープに録音しましたが、ノイズのないきれいな音で録音ができました。シリアル番号は#23395です。電池、ACアダプターは付属しません。クロネコ宅急便着払い60サイズでの発送を考えています。お気に召さない場合、送料落札者負担で10日以内の返品をお受けします。今後のメンテナンスも可能な範囲で対応したいと考えています。仕様などの詳細は以下をご覧ください。 http://audio-heritage.jp/SONY-ESPRIT/player/tc-d5m.html